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泣くか笑うか考えるかするブログ

祈って、食べて、踊って、書いて。愛しあえたらそれでいい。

書くことの秘儀 --若松英輔さん

若松英輔さん講演会 丸善京都本店にて9月14日。

「書くことの秘儀」

最高学府の街だけあり、レジュメつきでややアカデミック、しかし日常にある地に足ついた言葉。

「読む」と「書く」について熱く静かに火を噴いておられました。

人に見せるためではない「書く」。
(ビオダンサみたいだなぁ)

より良い読み手になるための「書く」。

ノートを取る手は止まりません。

わたしにとって京都はどこか「打ちのめされる街」なのですが、今宵、最後の最後に、しばらく呼吸が止まるボディブローが入りました。

「心に悲しみの花を咲かせよ」

本にサインなさるときに、よく添える言葉だそうです。

でも、私の本には書いて欲しくなかった。
その本『生きていくうえで、かけがえのないこと』で私がいちばん読みたくなかったのが悲しみについて触れられていた言葉。

めいっぱい取り繕った笑顔でお礼を言いました。
無理から明るくした自分の声がとても虚しくて、あとで河原町通を心の中で泣きながら駅に向かいました。

筆ペンを握った若松さんは、遠い目で私の周辺を包むように見、穏やかな笑みを浮かべていました。

言葉について、読むと書くについて、毎日のように考え抜いている人の凄みに瞬間ふれました。
しばらく打ちのめされました。

私自身に悲しみを覆い隠す嘘や取り繕いがある間は、どんなにかんばっても人と分かち合える詩も散文も書けないのでしょう。

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